『ド・レミファソラシド』を徹底レビュー!

1 あらすじ
2 キャスト・スタッフ
3 基本情報
4 レビュー


1 ド・レミファソラシドのあらすじ


マリーは貧しい家庭に生まれた女の子。苦しい生活の中で彼女の生きがいは歌だった。いつものように、マリーが歌を歌っていると、知らない女性が声を掛けてきた。
「あなたには才能がある。その才能を舞台で生かさない?」
如何にも怪しい女性の言葉にマリーは顔をしかめたが、必死に話す姿を見て、マリーは女性を信じてみること。
マリーは希望を胸に、女性の劇団がある首都サルサソスに向かう。
しかし、その劇団には大きな問題があった!!!!


2 ド・レミファソラシドのキャスト・スタッフ


監督:ハントム・ハンナウェイ
声優:ジュリアット・ロー(マリー)、湯村ジュリアン(谷)、ブリムナード・ハムウェイ(加藤)他


3 ド・レミファソラシドの基本情報


放送日/公開日

2019.11.30〜

制作・配給

ノンレムスタジオ

アメリカ

時間

230分


4 ド・レミファソラシドのレビュー


歌の力は世界を変える
斬新なミュージカル
マリーは元々生きることを諦めていたが、スカウトによって生きる意思を取り戻している。歌ってすごいなと本当に思う。
 
本作はミュージカル作品で様々な歌を主人公のマリーが歌っている。
普通のミュージカル作品はその時の感情を歌に載せるが、ド・レミファソラシド
は違う。
 
この作品は周りの動物の気持ちをマリーが歌っている。
今までにないユニークなミュージカルだとこの時点で分かると思う。
 
あらすじは在り来りなのに、歌で差異を出しているから新鮮なミュージカル映画だった。
例えばスカウトされた夜のシーン。
 
フクロウ視点の歌。
 
「夜は私の味方や、悩む少女を遠目で眺める」といった歌詞がマリーのそばにフクロウがとまることで「意志のある瞳を近くで見つめた」と変化することで表現している。
 
客観的に見た主人公の表情を主人公が歌う不思議な世界観に思わず、それが段々心地よくなるのが不思議。
しかも、出演している動物は全て本物であるというこだわりがある。
 
最近のマイブームが動物の目から感情を読み取りアフレコをすることなので、私はこの映画を二重で楽しむことができた。
 
例えば、先ほどのフクロウのシーン。あのフクロウは明らかにモリフクロウ。瞳の中には色が無く、やる気のなさそうな表情。
 
「退屈だな。知らない人ばかりでストレスしかない。」
 
そんな感情を持っていると私はみた。
動物の瞳を読み解きながら観るミュージカルは意外と楽しいので是非やってみてほしいと思う。
 
『ド・レミファソラシド』の悪い点
ここまで良いところを述べてきた。ユニークで、非常に度肝を抜かれる部分も多いが実は悪い点も存在する。
それは西洋の映画にしたいのか東洋の映画にしたいのかが定まっていない点だ。
 
普通は主人公がマリーだから西洋が舞台の映画かと思う。しかし、他の登場人物は谷や山田、加藤と日本のような名前ばかりだ。世界観がぐちゃぐちゃなせいで感動的なシーンが感動的に思えない。
 
特にマリーが母親と話す場面。
外国人が演じるマリーが涙を流していたので私ももらい泣きをしそうになったその時
 
「ありがとう加藤。」
 
韻を踏んでいるのかというようなセリフに出てきそうな涙が引っ込んでしまった。
感動的な場面に加藤だけはきてほしくなかった…。
 
良い点も悪い点もある映画だけど、今までにない視点のミュージカルだから一度はみてほしいと思う。
ちなみに最後は全て夢オチなのであまり期待しないで映画を観に行こう!
 

著:馬事とうふ